お宮参りや撮影の日の車の移動とチャイルドシート 警察庁と消費者庁の案内
お宮参りや百日祝い、記念写真の撮影の日は、赤ちゃんを車に乗せて出かける家族も多いでしょう。着物やおくるみで支度をしていると、短い距離なら抱っこのままでと考えてしまうこともあるかもしれません。この記事では、警察庁と消費者庁、こども家庭庁が公開している資料をもとに、チャイルドシートの決まりと、正しく使うための注意点を整理します。
チャイルドシートの決まりと、使われ方の現状
6歳未満の子どもを乗せるときの決まり
警察庁の「子供を守るチャイルドシート」のページによると、車を運転する人は、6歳未満の幼児を乗せるときにチャイルドシートを使わずに運転してはいけないと、道路交通法の第71条の3第3項で決められています。同じページに載っている条文には、病気のために使わせることが療養のうえで適当でない場合など、やむを得ない理由があるときは例外とするただし書もあります。警察庁のページに載っている「お子様を車に乗せる際の注意事項について」のチラシは、ぶつかったときに抱っこでは子どもの体重を支えきれないとして、抱っこで乗せることもとても危ないと注意しています。また、6歳を過ぎても、体格などの理由でシートベルトがうまく合わない場合は、チャイルドシートを使うよう警察庁は呼びかけています。こども家庭庁の母子健康手帳情報支援サイトにある「事故の予防」の資料は、その目安を身長150cmとしています。
調査で見えた使用率と、正しく使えている割合
令和8年5月9日から31日にかけて警察庁とJAF(日本自動車連盟)が行った全国調査では、6歳未満の子どものチャイルドシートの使用率は全国平均で84.0%でした。年齢別の調査結果では、1歳未満が94.8%、1歳から4歳が86.9%、5歳が65.7%で、5歳になると使う割合が下がっています。同じ調査によると、車への取付けが適切だったのは取り付けられたシートの77.6%、子どもを正しく座らせていたのは使っていた子どもの58.7%にとどまりました。警察庁の「チャイルドシート関連統計」によると、令和3年から令和7年までの5年間で、車に乗っていて事故にあった6歳未満の子どもの致死率は、正しく使っていた子が0.11%、使っていなかった子が0.56%で、約5.3倍の差がありました。同じ統計では、令和7年中に車に乗っていて死傷した6歳未満の子どものうち、チャイルドシートを使っていた子の割合は83.5%で、前の年より2.5ポイント増えています。なお、消費者庁の注意喚起のメール(Vol.653)は、2024年の警察庁とJAFの調査で使用率が78.2%、5歳では57.9%だったことを紹介しており、調査の年によって数字が変わっています。
正しく使うために確かめたいこと
取付けと座らせ方
消費者庁のメールは、チャイルドシートを使っていても、座らせ方がまちがっていたり、体格に合わないシートを使っていたりすると、本来の働きが発揮されないことがあると説明しています。医療機関から寄せられた事例として、子どもが嫌がるので日ごろから肩のベルトを留めていなかったところ、衝突で頭を強く打った2歳の例などが紹介されています。ほかにも、上の子のために付けていた学童用のシート(ジュニアシート)に1歳の子を乗せていて、急ブレーキで転げ落ちた例が挙げられています。メールが挙げている注意点は、次のとおりです。
- 取扱説明書を読み、取り付けられる座席にしっかり固定すること
- 子どもの体格に合わせて、角度や背もたれの高さ、ベルトの長さを整え、バックルを最後まで留めること
- 近くへの短い移動でも使うこと
- 買うときは、乗る車に合うかどうかと、国の保安基準に適合したことを示すマークが付いているかを確かめること
メールは、シートベルトで固定する方式より取付けの誤りが少ないISOFIX固定方式のチャイルドシートを使うことも勧めています。そのマークは、丸の中にアルファベットのEと、認可した国の番号(日本は43)が並ぶ、いわゆる「Eマーク」だと説明されています。消費者庁のメールによると、2023年9月からは新しい安全基準のUN-R129に合うものだけが製造できるようになっていて、この基準のシートでは、首の発達を守るため生後15か月までは前向きで使わないよう注意が必要です。
座席の位置と、車の中に残さないこと
同じチラシは、助手席ではふくらんだエアバッグで子どもがけがをするおそれがあるとして、できるだけ後ろの座席に乗せるよう勧めています。とくに、後ろ向きのチャイルドシートを助手席に付けるのは危険だとしています。助手席に付ける場合は、座席をいちばん後ろまで下げてから、前向きに取り付けるよう書かれています。こども家庭庁の「事故の予防」の資料は、退院して初めて車に乗る日から使えるよう、国の基準に合ったチャイルドシートを生まれる前に用意しておくことを勧めています。同じ資料は、窓を閉めた車の中は夏でなくても短い時間で暑くなるとして、ほんの少しの間でも子どもだけを車に残して離れないよう注意しています。
出かける日の前に確かめておきたいこと
お宮参りや撮影の日は、衣装や持ち物に気を取られがちですが、車での移動にもひと手間をかけておきたいところです。
- 6歳未満の子どもは、チャイルドシートに乗せて移動する
- 着物やおくるみの日でも、抱っこのまま乗らない
- シートはできるだけ後ろの座席に付ける
- ベルトの長さとバックルを、乗せるたびに確かめる
- 着いてからの支度のあいだも、子どもだけを車に残さない
チャイルドシートの取付け方は製品ごとに違うため、最後は取扱説明書と、警察庁や消費者庁のページで最新の案内を確かめてください。
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参考にした資料
各ページの内容は、2026年10月13日に確かめたものです。
























